【イスタンブール=佐野彰洋】アフリカ中部のコンゴ(旧ザイール)でエボラ出血熱が再流行している。同国保健省は4日、
同国東部で33人が死亡したとみられると明らかにした。現地では豊富な地下資源を巡って武装勢力間の争いが起きており、
感染の拡大防止や支援活動が難航する恐れもある。

 東部の北キブ州では13人の発症が確認され、うち3人が死亡した。疑わしい症例が同州や隣接州で多数報告されているという。

 コンゴ政府と世界保健機関(WHO)は7月24日、北西部の赤道州での流行終息を宣言したばかりだった。
北キブ州と赤道州は離れており、流行の関連を示す証拠はないという。

 エボラ熱は感染した人間の血液や分泌物、嘔吐(おうと)物などに含まれるエボラウイルスが体内に侵入することで感染する。
1970年代にコンゴで初めて感染が確認され、2014〜16年の流行時には西アフリカで1万人以上が死亡した。

日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33836350W8A800C1EAF000/