<鬼怒川氾濫>茨城・常総の住民らが国に賠償求め提訴
8/7(火) 11:22配信

◇「国の河川管理に不備」と総額3億3500万円

2015年9月の関東・東北豪雨で、鬼怒川が氾濫して被害を受けたのは
国の河川管理に不備があったためとして、茨城県常総市の住民ら約30人が7日、
総額約3億3500万円の損害賠償を国に求める訴訟を水戸地裁下妻支部に起こした。

訴状によると、鬼怒川は同市若宮戸で越水したが、付近は私有地で堤防がなかった。
砂丘が堤防の役割をしていたが、国は土地の掘削などに許可が必要な河川区域に指定せず、
ソーラーパネル設置に向けた民間業者による掘削を止めなかったと主張。
周辺は最大約4.5メートル低くなり、国は14年7月に応急対策として土のうを積んで
約1.6メートルかさ上げしたが、水があふれた。

原告側は、若宮戸では国土交通省が治水計画で規定した計画高水位
(氾濫せずに耐えられる基準)に達していなかったと指摘。
「無堤防のまま放置し、掘削を放任したのは管理に明白な瑕疵(かし)がある」と訴えた。

三坂町でも堤防が決壊。堤防は約20年間で約50センチ沈下したが、
国はこれを把握しながら放置したとしている。

この豪雨で、同市は市域の3分の1に当たる約40平方キロが浸水。
市内の住宅被害は全壊53棟、大規模半壊と半壊は計約5000棟に上り、
災害関連死の12人を含めて14人が死亡した。【宮田哲】

8/7(火) 11:22配信 毎日新聞
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