内閣府が10日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.5%増、年率換算では1.9%増だった。プラスは2四半期ぶり。1〜3月期は年率換算で0.9%減だった。個人消費や設備投資など内需が拡大した。

 QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.3%増で、年率では1.3%増だった。

 生活実感に近い名目GDP成長率は前期比0.4%増、年率では1.7%増だった。名目も2四半期ぶりにプラスになった。

 実質GDPの内訳は、内需が0.6%分の押し上げ、外需の寄与度は0.1%分のマイナスだった。項目別にみると、個人消費が0.7%増と、2四半期ぶりにプラスだった。天候不順や生鮮野菜の高騰で1〜3月期に落ち込んだ反動が出た。

 輸出は0.2%増、輸入は1.0%増だった。米国と欧州連合(EU)向けが伸びた。国内需要が伸び、輸入量が増加した。

 設備投資は1.3%増と、7四半期連続でプラスだった。省力化投資や研究開発など企業の設備投資需要が高まった。

 住宅投資は2.7%減。貸家着工の低迷が響いた。公共投資は0.1%減。民間在庫の寄与度は0.0%のプラスだった。

 総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期と比べてプラス0.1%だった。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは0.5%のプラスだった。

2018/8/10 8:50
日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL10HDC_Q8A810C1000000/