米ナイキは南アフリカ共和国の複数の店舗を一時的に閉鎖した。従業員の夫が休暇中に投稿した動画が人種差別的だとして、インターネット上で炎上したことが理由。

8カ月前にはスウェーデンの衣料小売りへネス・アンド・マウリッツ(H&M)が、オンラインストアで黒人の少年をモデルに起用したパーカーに、「ジャングルで一番格好いい猿」と書かれいたことで非難の声が上がり、南アフリカの店舗を閉鎖する事態となっていた。同国ではアパルトヘイト(人種隔離)廃止から20年以上が経つが、人種はなお極めてセンシティブな問題となっている。

ナイキは、ヨハネスブルクの金融街にあるショッピングモール内の2店舗を21日に閉鎖、現在も閉まったままだ。同社は店舗閉鎖についてはコメントしていないが、「差別に反対し、多様性や一体性、尊重に対する当社のコミットは長年変わらない」との声明を発表した。

投稿された動画では、白人男性が訪れたビーチに黒人が全くいないと発言して喜びを表している。極めて人種差別的で不快な表現が用いられていた。

Bloomberg 2018年8月23日 1:03 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-22/PDVBZQ6K50XT01