https://jp.reuters.com/article/facebook-russia-usa-idJPKCN1L7056

テクノロジー
2018年8月22日 / 03:32 / 13時間前更新
FBやツイッター、イランやロシア関連の政治宣伝アカウント削除
[サンフランシスコ/ワシントン 22日 ロイター] - 米フェイスブック(FB)(FB.O)とツイッター(TWTR.N)、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O)は22日までに、大半がイランの政治宣伝と関わりがあるとされた数百件のアカウントを削除した。

FBは、インスタグラムを含めたプラットフォームから254のページと392のアカウントを抹消し、ツイッターも284のアカウントを取り消した。アルファベットはコメント要請に応じていない。

またFBのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、イラン関連とは別に米政府が以前にロシアの軍情報部門が背後にあると特定したいくつかの筋からの政治宣伝もあったことを明らかにした。

イランの国連代表団の報道官は「これらの主張はばかげており、イランの体制転換を求める米国の公式見解の一環で、ソーシャルメディアプラットフォームを悪用している」と反論した。

ロシア政府もFBの説明を否定。ペスコフ大統領報道官は記者団に、FB側の言い分の根拠をロシアは理解できず、まるで過去に同国が否定した話をそのまま蒸し返しただけに見えると一蹴した。

米サイバーセキュリティー会社ファイア・アイ(FEYE.O)の情報オペレーションアナリスト、リー・フォスターはロイターに「この種の政治宣伝に関与しているのがロシアだけではないと実際に証明された」とイランの存在を指摘した。

ファイア・アイの分析では、イランはFBやインスタグラム、ツイッター、グーグル、ユーチューブに自国の利益になる話を拡散させようと偽ニュースなどを流していたという。

これらのアカウントは「反サウジアラビア、反イスラエル、親パレスチナ」をテーマとする議論を含め、イランのプロパガンダを推進しているとの情報が寄せられたもようだ。

フェイスブックのサイバーセキュリティー方針責任者、ナサニエル・グライシャー氏はブログで「イランを拠点とし、中東や南米、英国、米国の複数のインターネットサービスにまたがり人々を標的とした組織的な詐欺的行動のためのページ、グループ、アカウントを652件削除した」と説明した。

ファイア・アイによると、この宣伝活動は昨年始まり、今月まで続いていた。ただ、同社は「特に米中間選挙に影響を及ぼそうとしたものではなく、対象は米国外にも広く及んでいる」との見方を示した。

一方FBは、削除したロシア関連のアカウントはシリアやウクライナ情勢について不適切な行為が見られたと述べた。