「きつい、汚い、危険」という3K職場の代表格とされてきた建設現場で、働き方改革がようやく進み始めた。その目玉は、他業界ではすでに一般的な「週休2日」の導入だ。国土交通省が指針を作成し、官民を挙げた取り組みが行われているが、工期を設定する側の自治体や民間企業など発注者の意識改革がカギとなっている。

東京都文京区の東京ドーム近くにある複合施設の工事現場。白いフェンスの外側に、「今週の作業予定」という電光掲示板が設置されていた。平日は「工事」、土日は「全休日」。その下に「働き方改革実施中!」との文字が流れる。

 大手ゼネコンの清水建設が受注し、昨秋着工した。4週間のうち、日曜と隔週の土曜を休日とする「4週6休」を採用。祝日も休みだ。同社の飯塚実・建設所長(50)は「工期の設定上、完全週休2日にはまだ足りないが、業界内では先進的な現場だ」と話す。

 下請けの左官工(23)は「ほとんどの現場では休みは日曜だけで、r体力的にもきついけど、ここでは仕事とプライベートの両立ができて働きやすい」と笑顔を見せた。

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