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「反移民」の極右政党に勢い=9日、スウェーデン総選挙
2018年9月8日 15:03 
発信地:スウェーデン [ 例外 その他 ]
【9月8日 時事通信社】移民や難民に寛容な国として知られるスウェーデンで9日、総選挙(一院制、定数349)が行われる。世論調査によれば、「反移民」を掲げる極右政党スウェーデン民主党が勢力を伸ばし、新政権の行方を左右する可能性が高い。欧州各地で強まる既存政党離れと右派増長の波は、北欧の人道大国にも押し寄せている。

 AFP通信が6日報じた直近の七つの世論調査の平均によると、民主党は20%前後と「記録的な高さ」の支持率を確保。第3党の座はほぼ確実な上、状況によっては主要各党を押しのけて最大政党になるとの予測も出ている。オーケソン党首は8月、「われわれは過小評価されてきた。第1党になる可能性は否定できない」と自信を示した。

 ネオナチの運動にルーツを持つとされる民主党は1988年創立。地方レベルで着々と支持を広げ、2010年に初の国政進出を果たした。14年の前回選挙では約13%を得て第3党に躍進、内外を驚かせた。翌年には欧州難民危機が起き、中東などから16万人以上の難民申請者が押し寄せたことで、「流入阻止」を目指す同党への共感が国民の間で一層強まったとされる。

 極右の動向に詳しいスウェーデンの政治学者アンダース・サナースタッド氏は英紙ガーディアンに対し、「90年代初頭以降、世論調査は継続的に多数の人が移民減少を求めていることを示唆してきたが、それは政策に反映されなかった」と説明。民衆の不満に対応できない既存政党への不信感が極右台頭の背景にあると分析した。(c)時事通信社