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天皇皇后両陛下は13日、西日本豪雨で甚大な被害を受けた広島県と岡山県を訪れ、被災した人たちを見舞われます。

ことし7月の西日本豪雨では各地で甚大な被害が相次ぎ、広島県と岡山県、それに愛媛県を中心に200人以上が死亡し、今も行方がわからない人がいるほか、多くの人たちが避難生活を余儀なくされています。

両陛下は13日午前、羽田空港を出発し、はじめに広島空港に到着して、広島県の被災状況について説明を受けられます。そして、自衛隊のヘリコプターで呉市を訪れ、バスで移動しながら土砂災害に見舞われた地域を視察したり避難生活を送る人たちを見舞ったりするほか、災害対応にあたった関係者をねぎらわれます。

このあと両陛下は、再びヘリコプターに乗り換えて岡山県倉敷市に入り、岡山県の被災状況の説明を受けられます。そして、広い範囲で水につかる被害のあった地域を視察したあと、被災者を見舞い、災害対応にあたった人たちをねぎらわれる予定です。

両陛下は、災害の発生直後から被災の状況を案じ、被災地への訪問を強く望んできたということで、13日は、ヘリコプターとバスを何度も乗り継いで日が暮れるまで被災地のお見舞いを続け、夜遅く東京に戻られる予定です。

宮内庁は、今回の日程について「高齢の両陛下にとって負担は大きくなるが、できるだけ多くの被災者を見舞われたいというお気持ちを尊重して計画した」としています。

■両陛下の被災地への思い

天皇皇后両陛下は、大規模な災害が起きるたびに被災地に足を運び、被災した人たちに心を寄せられてきました。

天皇皇后として最初に被災地を訪問されたのは、平成3年、長崎の雲仙・普賢岳の噴火災害でした。避難所の板張りの床にひざをついて、被災者一人一人に同じ目の高さで話しかけられました。

平成7年の阪神・淡路大震災では、発生から2週間後、余震の続く被災地に足を運び、被災者を見舞われました。大規模な火災の焼け跡を訪ねられた際、皇后さまはお住まいの庭で摘んだスイセンの花を手向けられ、その後、スイセンは復興のシンボルとなりました。

平成23年の東日本大震災では、天皇陛下が、発生から5日後、未曾有の災害を前に被災した人たちを思う気持ちをビデオメッセージという異例の形で国民に語りかけられました。

その2週間後には、両陛下で東京都内の避難所を訪れ、以降7週連続で東北3県の被災地などを訪ねられました。

その後も、平成26年に広島市で起きた土砂災害や、おととしの熊本地震などで被災地に足を運び、家族を失った人や避難生活が続く人たちを見舞われてきました。

両陛下は、今月6日に北海道で地震が起き、大きな被害が出た際にも、翌日、知事に対してお見舞いの気持ちを伝えられています。

2018年9月13日 4時42分
NHK NEWS WEB
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