https://www.cnn.co.jp/usa/35125659.html

「バンパイア・フェイシャル」で血液感染か、HIV検査を勧告 米
2018.09.14 Fri posted at 15:43 JST


(CNN) 米ニューメキシコ州の保健当局は14日までに、同州アルバカーキにあるスパの顧客に対し、エイズウイルス(HIV)を含む血液感染症の検査を受けるよう勧告した。このスパでは顔に血漿(けっしょう)を塗る「バンパイア・フェイシャル」などの施術が行われていた。

顧客1人が感染症を発症しており、スパでの施術が原因となった可能性があるという。

保健当局幹部の発表によれば、今回の勧告は「VIPスパ」で今年5月から6月にかけてバンパイア・フェイシャルなどの施術を受けた顧客に対し、公衆衛生当局の事務所を訪れるよう促す内容。HIVのほかB型肝炎とC型肝炎の検査や、カウンセリングも受けるよう促している。

当局が7日にこのスパで立ち入り検査を行ったところ、「HIVやB型肝炎、C型肝炎といった血液感染症を顧客にうつす恐れがある」施術を行っていたことが明らかになった。スパは後日に営業停止命令を受け、直ちに閉鎖されたという。

専門家はバンパイア・フェイシャルについて、安全かつ適切な方法で行われた場合は、顧客をこうした血液感染症にさらす可能性はないと指摘する。

ニューヨークの美容皮膚科医は、「そもそも起きてはならないことだった」と強調。適切な手続きが順守され、器具の使い回しもなければ、問題にはならないはずだと話した。


バンパイア・フェイシャルではまず採血を行った上で、血液を遠心分離機にかけ、血漿を抽出する。血漿には各種の栄養素や、新たな皮膚の生成を促すタンパク質などが含まれているという。

こうした血漿は顔に塗られるほか、皮膚内にも再注入される。注射には極細針の付いたペン型の器具を使い、皮膚に複数の穴を空ける。

このペン型器具などが適切に処理されていなかったり、施術の間に消毒されていなかったりすれば、被施術者に血液感染症をうつす恐れがあるという。

血漿を塗ったり注入したりするバンパイア・フェイシャルで血液感染症の恐れ/Johnce/E+/Getty Images
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