2018年9月18日 4時26分
旧石器時代から現代までの人々の遺伝情報を解析することで、日本列島に暮らしてきた人々の起源を探ろうという新たなプロジェクトを、国内の複数の研究機関と大学が共同で始めることになりました。

日本列島には今からおよそ4万年前に初めて人が渡ってきたと考えられていますが、その起源がどこなのかや、その後どのように今の日本人ができていったのか、詳しいことはわかっていません。

こうした謎を解明しようと、国立遺伝学研究所や国立歴史民俗博物館などの複数の研究機関と大学がプロジェクトチームを結成し、5年かけて調査・研究を進めることになりました。

チームでは、旧石器時代や弥生時代などの古代人の人骨からDNAを取り出して遺伝情報を解析し、日本各地に住む現代人500人と比較するほか、海外のデータとも比べることにしています。

また、過去にどのような人口の増減があったかや、日本列島に到達した人は男性と女性のどちらが多かったのかなども調査していきたいとしています。

さらに、日本語の起源や動植物の歴史についても調査を進めるということです。

国立科学博物館の篠田謙一人類研究部長は「縄文人や弥生人などはどのようにできていったのか、日本列島の集団のシナリオを明らかにしていく。また、それぞれの時代のさまざまな顔を復元して、どんな人が住んでいたのか調べていきたい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180918/k10011633801000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_006