山口市鋳銭司の長沢池で「梅鉢紋」を完成させる児童ら=山口晋さん提供
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 近代陸軍を創設した大村益次郎(ますじろう)(1825〜69年)の生誕地、山口市鋳銭司にある農業用ため池「長沢池」で23日、砂で作った直径20メートルの益次郎ゆかりの家紋が登場した。

 益次郎の没後150年を記念する鋳銭司郷土館(椙山由一館長)など主催のイベントで、昨年の大村家の家紋「桔梗(ききょう)紋」、一昨年の「和同開珎」に続く第3弾として、今年は益次郎の妻琴子の実家の「梅鉢紋」を作った。

 かんがい期を過ぎて池の水が干上がる時期を利用し、池の砂約15トンを使って地元有志が約2週間かけて造形した。

 23日は、地元の子供たちと保護者約50人が最後の仕上げに集まり、シャベルで砂を掛けたり、草むしりをしたりして完成させた。

 鋳銭司小5年の内田陽瑠(ひのる)さん(11)は「みんなで協力して完成できてうれしい」と満足げだった。

 有志は桔梗紋と和同開珎も併せて修復した。池に水を再びためる10月末ごろまで、郷土館から梅鉢紋と三つ並んだ状態を部分的に見ることができる。【平塚裕介】

毎日新聞 2018年9月24日 10時30分
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