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 京都市交通局は、市民や観光客ら利用客約6500人を対象に昨年12月に実施した市バスと市営地下鉄の利用状況調査の結果を発表した。市バスは2012年の前回調査時に比べて、外国人客増加に伴う車内混雑の緩和を求める声が増えた。地下鉄は日本人、外国人とも現状に満足する回答が多かったものの、駅やトイレの美化、バリアフリー化といった環境整備を求める意見が目立った。

 調査は、2019年度から10年間の市バス・地下鉄経営ビジョンに反映させるため、昨年12月に2日間、民間調査員が対面での聞き取りや郵送回答を依頼する形で行った。市バスは主要な5停留所で約3100人、地下鉄は烏丸、東西両線の計6駅で約3400人を対象にした。

 市バスに対してサービスの充実を望む項目(複数回答)は、「運行本数の増加」が29・4%で最も多かった。外国人観光客の急増を背景に、2番目に多かった「車内混雑の緩和」(26・8%)は、前回調査時から5・8ポイントも上昇した。「現状に満足」は19・0%で前回より9・8ポイント伸びた。外国人に限ると、最多は「運行本数の増加」だったが、「案内表示の分かりやすさ」を望む声が同水準に達し、「乗り継ぎの分かりやすさ」も上位となった。

 地下鉄の調査では、「現状に満足」が31・5%でトップだった。「運行本数の増加」(17・5%)、「駅構内やトイレの美化」(17・0%)が続き、「バリアフリー」も10・4%に上った。外国人だけでは「現状に満足」が半数近くを占めたが、市バスの結果と同様に「案内表示の分かりやすさ」を求める人の割合も高かった。

 市バスでは、ダイヤ通りの運行を求める意見が前回調査時から15ポイント減るなど改善も進んだ。

 市交通局総務課は「バス接近表示器の増設など施策の効果が一定出ていることも分かった。市バスと地下鉄を組み合わせたサービスの充実をさらに進化させたい」としている。

2018年09月27日 08時22分
京都新聞
https://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20180927000023