夜の政治
https://www.sankei.com/smp/politics/news/180928/plt1809280032-s1.html

入閣待機組、今回も「狭き門」争奪
2018.9.28 21:20

 安倍晋三首相は28日、米国から帰国し、10月2日の内閣改造と自民党役員人事に向けた調整を本格化させた。党総裁選で首相を支持した各派閥は、入閣適齢期とされる衆院当選5回以上、参院当選3回以上で閣僚経験のない「待機組」約80人の処遇を求めている。しかし、首相は政権の土台を維持する方針のため、初入閣は「狭き門」だ。(沢田大典)

 首相は28日午後、自民党の二階俊博幹事長と首相官邸で約30分、向き合った。終了後、二階氏は記者団に「皆さんの期待する人事については話をいたしません」と述べたが、文字通り受け止める向きはない。

 二階派(志帥会、44人)幹部は「幹事長続投に加えて、経験がない人を中心に閣僚を2つ取りたい」と話し、現状で1人の閣僚ポストの倍増を目標としている。二階氏が首相の連続3選の道を開いたとの自負があるためだ。

 首相としては、求心力を保つためにも人事で一定の「論功行賞」をせざるを得ず、待機組の期待は高い。ただ、首相は麻生太郎副総理兼財務相と菅(すが)義偉(よしひで)官房長官を留任させる考えを表明したほか、茂(もて)木(ぎ)敏充経済再生担当相らを留任させる方針を固めているため、交代は10人程度とみられる。参院議員から選ぶ「参院枠」や、首相の意向で女性を積極的に登用する「女性枠」、若手を抜擢(ばってき)するサプライズがあれば待機組のパイはさらに減る。

 首相の出身派閥で党内最大勢力の細田派(清和政策研究会、96人)は、衆院当選7回以上は全員が入閣済みで他派閥に比べ待機組の消化が進んでいる。麻生派(志公会、59人)は麻生氏や河野太郎外相の続投が固まっており、現在3人の閣僚を増やしたい考えだ。

 総裁選で事実上の自主投票となった竹下派(平成研究会、55人)は、参院議員に加え会長の竹下亘総務会長らが石破茂元幹事長を支持したため、ある幹部は「今回は強く求められない」話す。
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