10/3(水) 10:32配信
埼玉新聞

 さいたま市中央区の小島福次さん(81)は1日、さいたま市中央消防署に救急自動車1台を贈呈した。同市内の消防署に個人で車両が寄贈されるのは初めて。同署の大熊郁夫消防局長は「小島さんの思いが込められたこの救急車を有効活用し、市民の生命をこれからも守っていきたい」と話した。

 県外で会社勤めをしていたという小島さん。20代後半に地元の現中央区に戻り、ペットショップや美容師養成学校など、さまざなま事業に取り組んだ。

 「生きるか死ぬかの経験をした」と話す小島さんは、心臓発作などで倒れたこともあり、同消防署の救急車で何度も病院に搬送されたという。その時にお世話になった思いを長年忘れられなかったことが、救急車を寄贈するきっかけとなった。

 救急車には自動体外式除細動器(AED)やオゾン発生機など、最新の車載資器材を搭載。小島さんによると、車両の総額は器材と合わせて4400〜4500万円。車両には「小島福次号」と書かれ、ナンバーも「福次(ふくじ)」にちなみ「294」になっている。

 小島さんは「多くの人に助けられた命。この感謝の気持ちを社会に還元したい。そして、たくさん命が助かればうれしいね」と話している。

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