2018年10月6日
 大阪・難波で全国的にも珍しい道路の活用方法が注目を集めている。舞台は大阪のメインストリート御堂筋の南端にあたる元町2丁目交差点(大阪市浪速区難波中1丁目)。屋外で人々が楽しんでいるのはバーベキューだ。

 南海不動産が「ジャングルなんば」として10月1日にオープンした。約1300平方メートルにフードやソフトドリンク、アルコールなどを販売するオープンカフェと、バーベキュー場(計約100席)を備える。

■国交省と準備
 同敷地は元々、電力ケーブルや水道などのライフラインをまとめ道路などの地下に埋める共同溝の工事ヤードだった。工事完成後は地域のにぎわいにつなげようと、道路を管理する国土交通省近畿地方整備局が地元の浪速区と準備を進めてきた。

 仕組みとしては区が国から道路占用許可を取り、公募で選定した民間事業者に活用してもらう形。近畿地方整備局によると契約は「1年ごとの更新で最大10年」。今回のような長期間にわたる道路の活用事例は「全国的に珍しく把握している中ではほかにない」という。

■通年営業予定
 店舗営業にあたっては、道路上に建物を造ることは「不可」のため、事務所やトイレなどの機能を移動可能なトレーラーハウスで対応。その他にも敷地内に残る通風口やマンホールの確保など活用条件は細かくあった。そこまでしてミナミの道路で営業するのはなぜか。

 南海不動産企画部の塚本洋平さんは「難波エリアの活性化は南海の最重要課題。回遊性を高めるという意味でもぜひやりたかった」と強調する。

 都心の屋外型飲食店といえば夏場のビアガーデンが府内でも高い人気を誇るが同店では通年営業を予定。冬シーズンには体が温まる料理や多彩なイベントを検討しており、「難波のポテンシャルは高い」と自信をのぞかせる。

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