小矢部のヤーコン不作 猛暑影響、全滅の組合も 2018/10/10 01:55
 小矢部市の北蟹谷地域活性化協議会は8日、同市内山の畑で特産化を進める野菜「ヤーコン」の葉を収穫した。今年は猛暑の影響で生育が悪く不作となった。市内では畑が全滅した生産組合もあり、協議会は全国からの注文に応じられるように収穫した葉の一部を他の組合にも提供し、「産地・小矢部」を守ることを決めた。

 オリゴ糖を多く含み、健康食品として注目されるヤーコンは、南米アンデス原産で蒸し暑さに弱い。

 協議会は2016年4月から栽培を始め、今年は昨年より160株多い860株を植えて増産を目指していたが、今夏の連日の猛暑で、苗は3分の1程度が枯れた。大きさも例年の1・5メートル前後に比べ、1メートル程度にしか育たず、1トンを見込んでいた今年の収穫量は、昨年の700キロを下回る見通しとなった。

 畑は山の上にあり、日陰や保水力もあったため全滅を免れたが、協議会が加入する「いなばヤーコン倶楽部」の五つの生産団体のうち、下後亟営農組合は植えた約2300株が7月下旬に全て枯れた。

 協議会は、全国から受注するようになった倶楽部の評判を保ち、生産仲間を助けるため、収穫の一部を下後亟営農組合に提供した。

 協議会の松本信昭会長は「生産者の仲間として助けたかった。何とか前年並みの収穫量を確保したい」と話し、同組合の山室直廣組合長(70)は「注文への対応に頭を悩ませており、非常に有り難い」と語った。

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