名古屋市は15日、8日に閉館した名古屋ボストン美術館(同市中区)の跡地について今月内に利用事業者を公募する考えを明らかにした。賃料を現在の半額程度に引き下げ、美術館や博物館としての利用を募る。2019年1月にも事業者を決めたい考えだ。

同日開いた市議会の委員会で跡地の募集条件案などを示した。約1億円の年間賃料は5280万円以上とする。市は7月に跡地を利用する事業者を募集する方針だったが、新たな賃料の設定などに時間がかかり、公募の開始が遅れていた。

市が示した募集条件の案によると、貸出期間は3〜10年で設定する。施設は美術館仕様で設計されているため跡地も美術館や博物館としての利用を計画する。年内に公募を締め切り、19年4月からの貸し出しをめざす。

名古屋ボストン美術館は1999年4月に開館した。経済界や愛知県、名古屋市が美術館を運営する名古屋国際芸術文化交流財団に資金を拠出。ただ入場者の低迷で赤字が続き、2016年に閉館を決めていた。

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