福岡県は、職員による不祥事が相次いでいることを受け、新たな再発防止に乗り出す方針を固めた。名札に顔写真を付けたり、職員が県庁玄関で来庁者に声かけしたりするなどして、公務員としての自覚を促す。

 県では昨年8月以降、建造物侵入や酒気帯び運転などの容疑で職員8人が逮捕された。この間、県は公務員倫理に関する研修を強化し、小川知事も自身の給料を減額するなどして対応してきたが、効果が表れず、対策の抜本的な見直しを迫られていた。

 新たな再発防止策として県は、職員としての自覚の徹底を重視。名字だけを記してきた名札に「氏名」「所属」「職名」を記載し、顔写真も付ける。また、県庁の玄関やロビーに交代で職員が立ち、来庁者から用件を聞いて案内する。

 飲酒運転撲滅に向けた取り組みも強化する。全職員が撲滅への思いを「宣誓書」にしたため、自身だけではなく家族の署名も記した上で職場に提出。県が「飲酒運転撲滅の日」と定める毎月25日には、県内の複数箇所で街頭に立ち、県民にも協力を呼びかける。

 いずれの対策も年内に始める予定。県人事課は「県民とふれあう機会を増やし、誇りと緊張感を持って職務を果たすようにしたい」としている。(山田伸彦)

読売新聞 2018年10月17日 08時17分
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181016-OYT1T50118.html