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EU 移民・難民問題を議論も懸案の協議は見送り
2018年10月18日 20時31分

EU=ヨーロッパ連合はベルギーで首脳会議を開き、意見が対立している移民・難民問題について議論しました。しかし、多くの移民が最初に到着するイタリアやギリシャなど、地中海沿岸国の負担軽減に向けた協議は見送られ、対立の火種が残されることになりました。

EUは18日、ベルギーの首都ブリュッセルで2日目の首脳会議を開きました。

この中で各国首脳は、ヨーロッパに渡ってくる移民や難民の抑制策として、ことし6月に合意した、難民審査施設を北アフリカなどの第3国に設置する案などについて協議しました。

協議の内容はまだ明らかになっていませんが、施設の設置の実現に向けて、各国は、多くの移民・難民が経由するアフリカとの協力を加速させることなどで一致したものとみられます。

一方で、「難民申請は最初に到着した国で行う」という規則の変更については協議が見送られました。

この規則は、イタリアやギリシャなど「ヨーロッパの玄関口」となる地中海の沿岸国に移民や難民が集中する原因となっていて、沿岸国は自分たちばかり負担が大きいと制度の変更を求めています。

ただ、議論は進んでおらず、さらに今回、協議が見送られたことで対立の火種が残されることになりました。