0001俺の名は ★
2018/10/20(土) 18:08:37.15ID:CAP_USER9訴状などによると、女性は2005年ごろに乳がんを患い、09年ごろ再発。肺などに転移し、通院しながら抗がん剤治療を受けていた。今年1月25日、「おなかの調子が悪い」と訴え、医師に電話連絡をした上で市販の胃腸薬を服用。自宅で休んだ。翌26日、容体が急変し、病院に運ばれたが亡くなった。
不審に思った遺族が病院側と話し合ったところ、死亡する9日前の1月17日の検診で「余命1カ月」と判断していたことが分かったという。女性には伝えず、家族にも連絡していなかった。
遺族側は「診療契約に付随する告知義務に違反した」と指摘。取材に対して女性の夫(61)は「本人は前日にも自分で買い物に行っており、死が迫っているとは考えていなかった。余命が分かっていれば、家族の有意義な時間をつくることができた」と批判した。
病院側の代理人弁護士は「訴訟の中で主張していきたい」とコメントした。
説明の在り方、悩む現場
余命の告知はどうあるべきか―。がん医療の現場では治療方針に対する患者の自己決定や終末期ケアの在り方がクローズアップされている。回復の見込みがない場合など、医師は患者や家族らに対して難しい対応を迫られるものの、説明責任が重視されている。
最高裁は2002年、余命1年のがんと診断したにもかかわらず、詳しい病状を患者や家族に説明しなかった医師に対し、告知義務違反があったと認定した。
「患者本人に告知すべきでないと判断した場合、少なくとも家族らに接触するべきだ。その際、告知が妥当と判断できれば診断結果を説明する義務を負う」との見解を示した。
がんの告知後に患者が自殺したケースもある。遺族は「医師が必要な配慮を怠った」と訴え、さいたま地裁川越支部は03年に「誰にどう説明すべきかは患者の性格や心身の状態、家族環境、治療への影響などを勘案した上で慎重な配慮が不可欠」と指摘。医師に責任はなかったとした。
大分市のへつぎ病院で緩和ケア総合診療部長を務める林良彦医師によると、余命の告知は「家族に対して90%以上、本人へは10%以下」というのが現状ではないかという。
「家族は心の準備もあるので早めに伝えた方がいい。告知には十分な時間を取るべきで、忙しい外来では難しい実情もある。悩んでいる医師も多いと思う」と述べた。
大分合同新聞 10月20日03:01
https://news.goo.ne.jp/article/oita/nation/oita-6F7654FC-3EC4-493C-B9F9-8BC2ACB1AC4E.html