八重山ネイチャーエージェンシー(渡辺直由会長)は、名蔵ダムでこのほど行ったアメリカザリガニの調査で、外来生物のマダラロリカリア(別名・プレコ)の成体6個体と幼体3個体を捕獲した。
プレコは、産んだ卵を守る性質があり、稚魚の生存率が高い上に水質悪化にも強いとされ、このまま放置していると個体数が増え、ダム下流の名蔵川下流部や白水をはじめとする近隣河川にも広がる可能性が高いという。

昨年行った調査でプレコの死骸を見つけており、繁殖がすでに行われていると推測している。
同エージェンシーは「島の生態系を守るためにも最後まで責任を持って飼ってほしい。下流に拡散させないためにも引き続き駆除作業を行う予定。これ以上、外来種が増えないようにお願いしたい」と協力を呼び掛けている。
ダム管理者の県八重山農林水産振興センターは、プレコが外部から持ち込まれた可能性を指摘し、「プレコは横穴を掘る習性があると聞いており、ダム周辺に何らかの悪影響を及ぼすことも懸念される。飼育者は放棄せずに最後まで責任を持って飼育してほしい」と求めている。

調査には、アンパルの自然を守る会や石垣島エコツーリズム協会、八重山高校生物部などから計16人が参加した。
今回の調査でアメリカザリガニは確認できなかった。

写真=アメリカザリガニの調査中に捕獲された外来生物のマダラロリカリア(プレコ)=9月16日、名蔵ダム
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