「フィッシング」と呼ばれる手口などで盗み取られた日本人のクレジットカードの情報が、中国からの旅行客の宿泊予約などに悪用されるケースが相次いでいることがわかりました。
被害は去年1年間だけで数十億円に上るとみられ、対策会議が25日に初めて開かれました。

この会議は「日本サイバー犯罪対策センター」が開いたもので、東京千代田区の会場には、クレジットカードや宿泊施設の業界団体などから30人余りが集まりました。
センターによりますと、「フィッシング」と呼ばれる手口などで盗み取られた日本人のクレジットカードの情報が、中国からの観光客の宿泊予約や航空券購入などの際の決済に悪用されるケースが相次いでいて、被害は去年1年間だけで数十億円に上るとみられるということです。

会議では、センターの坂明理事が「犯罪グループはインターネット上で正規の代理店より安く手配ができるなどと宣伝して客を募っている。手口は巧妙で、関係者一体となった取り組みが重要だ」と連携を呼びかけました。
このあと、カードで一度に複数の予約の支払いが行われるなど不審な利用があった場合には、カードの保有者に確認し、利用していなければ予約を取り消すなどの対策を確認していました。
一方、警察も実態解明に乗り出していて、関係機関と情報を共有しながら取締りにあたっていく方針です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181025/k10011685191000.html