https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181029/k10011690151000.html

地球温暖化の原因とされる温室効果ガスを観測する日本の人工衛星「いぶき2号」を載せた
H2Aロケット40号機は、29日午後1時8分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。
「いぶき2号」は予定どおり、高度613キロ付近で分離され打ち上げは成功しました。

「いぶき2号」は29日午後1時8分、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケットに載せて打ち上げられました。

ロケットは補助エンジンなどを切り離しながら上昇を続け、打ち上げからおよそ16分後の午後1時24分ごろ、
高度613キロ付近で「いぶき2号」を予定どおり分離しました。

「いぶき2号」は、環境省やJAXA=宇宙航空研究開発機構などが開発した人工衛星で全長は5.8メートル、重さは1.8トンあります。

赤外線を検知する高性能センサーで温室効果ガスの二酸化炭素やメタンなどを宇宙から観測します。

9年前に打ち上げられた「いぶき」の後継機で、雲を自動的に避けて測定する新しい機能が備わったことなどから
観測の精度はおよそ8倍に向上したということです。また、二酸化炭素が自然に発生したものか、工場などでの産業活動で
発生したものかを見分けられるほか、粒子が極めて小さい大気汚染物質「PM2.5」の濃度を調べることも可能です。

国は地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」に基づいて各国がどの程度、排出を抑制できたかなど温室効果ガスの
実態の把握に「いぶき2号」を活用したいとしています。

「いぶき2号」は2か月半後に本格的な観測を始める予定です。