水素に鉄構造抑制の効果 初発見

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20181031/5020001870.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

九州工業大学などの研究グループが、鉄の原子構造の変化を促すと考えられてきた水素に
変化を抑制する効果があることを、世界で初めて発見したと発表しました。

これは、北九州市にある九州工業大学の飯久保智准教授の研究室と九州大学との研究グループが
発表したもので、イギリスの科学雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」の電子版に掲載されました。

研究グループによりますと、クリーンエネルギー資源である水素の関連インフラに鉄鋼材料を使う研究で、
鉄に水素を加えて温度による原子構造の変化を調べる実験を行う中で見つけたということです。
実験では、「fcc」という原子構造の状態の鉄に水素を加えたところ、
加えた水素の量が増えるほど構造の変化が抑制される効果が発見されたということで、
研究グループによりますと、世界で初めての発見だということです。

水素はこれまで、鉄の構造の変化を促進すると考えられてきたため、研究グループでは
構造変化に与える影響の定説を打ち破るとしています。

この発見は、研究グループの一員で、当時、九州工業大学の大学院生だった平田研二さんが
実験の中で、偶然、見つけたということで、クリーンエネルギーの水素の関連インフラに
鉄を使う技術の開発につながることが期待されるということです。

九州工業大学の飯久保准教授は
「全く真逆の効果が発見されたのが重要だ。メカニズムを解明し、
クリーンエネルギーとして、水素を活用していく流れを支えるような基板材料を開発していきたい」
と話していました。

10/31 18:50