滋賀県文化財保護協会は1日、同県栗東市蜂屋の蜂屋遺跡で新たに溝跡が見つかり、法隆寺の屋根に使われたのと同じ文様を持つ飛鳥時代後半(7世紀後半)の瓦などが大量に出土したと発表した。
同協会によると、法隆寺と深い関係を持つ寺院が存在した可能性があるという。

法隆寺式軒瓦と呼ばれ、蜂屋遺跡の南北に延びた4本の溝跡から出土した。
溝跡は幅約1.0〜3.5メートル、深さは約20〜40センチあった。

溝跡からは、670年の焼失後に造営された現在の法隆寺で使われた法隆寺式軒瓦50点以上や、焼失前の創建時に使われた「忍冬文単弁蓮華文軒丸瓦」2点などが出土した。法隆寺と同じ道具が使われたことも判明した。

寺院の屋根の両端に取り付ける鴟尾(しび)の破片も見つかった。
溝跡から大量の瓦が出土したことから、蜂屋遺跡には瓦ぶきの屋根を持つ寺院が存在し、出土した瓦の特徴から飛鳥時代後半に創建されたと考えられるという。

写真=蜂屋遺跡から出土した法隆寺式軒丸瓦(滋賀県文化財保護協会提供)
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