韓国留学中に「北朝鮮スパイ」として同国の情報機関に逮捕され、懲役12年の刑を受けた京都市右京区の在日韓国人金勝孝(キムスンヒョ)(日本名金村勝孝)さん(68)に、ソウル高裁(高等法院)が再審無罪判決を言い渡したことが3日までに分かった。
金さんは情報機関の拷問と刑務所内での暴行で精神を病み、今も恐怖心から訪韓できず、再審には兄が代理で出廷した。

在日韓国人スパイ捏造(ねつぞう)事件ではこれまでに30人以上が韓国で再審無罪となっている。
本人に代わって親族が再審請求し無罪が出たのは初めてという。
10月27日に担当の韓国人弁護士が金さんの自宅を訪れ、無罪を報告した。

金さんはソウル大留学中の1974年5月3日に韓国中央情報部(KCIA、現国家情報院)にスパイ容疑で連行され、最高裁で懲役12年の判決が確定した。
再審裁判は、KCIAによる令状がない状態での長期間の違法な監禁を認定し無罪とした。

判決は8月31日付。
金さんは81年に仮釈放され京都に戻った。

写真:韓国の弁護士から再審無罪の報告を受け、握手する金勝孝さん(右端)=京都市右京区
https://amd.c.yimg.jp/amd/20181104-00000009-kyt-000-4-view.jpg

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181104-00000009-kyt-l26