>>264
253 名前:YRP常駐from群馬 投稿日:04/07/24 21:42

俺たちは、仕様も知らされぬまま横須賀に送り込まれた。

依頼主も孫請けらしく、正確な情報はかなり伝言ゲーム的にそれも口頭でしか伝えられない。
俺たちは、経験5年の軍曹1人と、経験2年の上等兵1人と、新人の2等兵3人の小隊だった。
現地に就くなり、現場は火を噴いた有様だった。果てしないデバッグの果てに
納期を過ぎてペナルティなのか要求項目が倍増したらしいのだ。俺たちが
派遣された場所の前任者(というより部隊)は全員ウツになって戦線離脱した
らしい。引継ぎも全く無いまま、というよりドキュメントらしい物も無かった。

俺たちが最初に与えられた任務は、10万行に及ぶスパゲッティ・コードを
「ちゃんと動くものにする」事であったが、仕様は何度問い合わせても、問い合わせが
上位会社へ何段も口頭で伝えられるうちに伝言が自然消滅してしまうようだ。
俺たちには真上の階層の会社の担当者しか知らされておらず、
現地で他のチームの者と口を聞く事も一切許されていなかった。
ただ、スケジュールだけは何があっても遵守せよと通達された。