>>926
寄生虫や菌類は宿主が決まっているが、寄生虫等が本来の宿主以外の生物に入った場合、もともと宿主に大きな害を与えない寄生者であっても、
宿主の免疫系などとの相互作用がうまくいかないため、宿主が重篤な病気を起こしたり死亡させたりする場合もある。

さらに、寄生者は中間宿主の健康や生存に関しては終宿主ほど折り合いをつけてない場合が多く、例えば有鉤条虫はヒトを中間宿主にも終宿主にもすることができるが、
腸に成体が寄生した場合にはそれほど重篤な症状を起こさないことが多いにもかかわらず、肝臓や脳に幼生である嚢虫が寄生すると、しばしば死亡に至ることもある重篤な症状を引き起こす。
ヒトを中間宿主とする条虫の幼生が引き起こす深刻な疾患としては、エキノコックス症がよく知られている。