2) 特急「東海」

東京や品川を起点に考えると、静岡県内へ向かう場合、三島や、新富士、静岡、掛川、浜松まで東海道新幹線「ひかり」「こだま」を利用し、その他の駅へは在来線に乗り継ぐかクルマでの送迎を頼むのが一般的であろう。

しかし、大船、平塚など横浜以西の駅から静岡県内の沼津、吉原、清水へ行く場合はどうだろうか?  
新横浜は遠いので、在来線で小田原まで行き、新幹線に乗り換えて、三島で再び在来線に乗り換えなくてはならない。

新富士が在来線とつながっていないので周辺に用があるならともかく、乗り継ぎには使えない。
在来線に乗り換えるなら、三島を利用するしかないのである。

だとしたら、在来線に速達列車があればと思う。特急「東海」の復活を考えてもいいとは思うが、現実的に難しそうなら東京から直通の快速列車運行はどうだろうか? 

それも無理なら、熱海発着の静岡方面へ向かう快速列車を1時間に1本程度運行するとか、
ビジネスマンがゆったり利用できるような指定席車両や、グリーン車を連結するなど魅力的な列車を運行してもらいたいものである。

■せめて1往復でも直通を

3)特急「ひたち」仙台行き

常磐線特急は、上野東京ライン開業により、東京を経由して品川発着となり利便性が向上した。そのうち「ひたち」は、いわきまで少なくても1時間に1本は運転されている。

現在、いわきより先の区間は、富岡―浪江間が震災と原発事故の影響で不通になったままである。少しずつ復旧作業が進んでいて、2020年3月には、全線で運転再開予定である。

その際、いわき―仙台間では特急列車が復活することになっている。
震災前には、いわきで運転系統を分断するつもりだったが、いわき以北は寸断されてしまったので、特急列車の運転どころではなくなった。

2020年の全線復旧後の特急については何も発表されていないけれど、被災地域の復興促進を考えると、せめて1往復は品川から仙台までの直通運転を考えてもいいのではないかと思う。
「スーパーひたち」の時代には、4両のみいわき以北に直通する運用があった。

利用者が少なくなるための対策であるので、分断はいたしかたない面もあるけれど、風評被害を含めて訪問者が減っている現状を考えると、利便性の向上は欠かせないのではと思う。