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販売店に漂う疲弊感と不安
スバル本社は交換を迅速に進めるため、全国に8カ所の整備工場を新設する。ディーラーで預かった車両を送り込み、集中的にリコール作業を行う。ディーラーでのリコール作業と合わせて、1年での収束を目指す。
さらに完成検査不正の追加リコールものしかかる。今回もこれまで同様リコール作業の分散を図るため、ユーザーが車検や法定点検のタイミングに合わせて車両を持ち込む場合には、

検査内容の重複分5万円がユーザーに支払われる。販売店の負荷を少しでも軽減しようというスバル本体の取り組みだが、現場には疲弊感が漂う。「もうウミは出し切ったと言っていたのに、またこれでがっかり。
会社がもうだめなんじゃないのかとみんな不安に思っている」と、ある販売店の店員はつぶやく。


エンジン部品の問題については
6年も前の2012年からスバル本社には報告が上がっていた。設計上のミスや、製造過程でのばらつきなどが原因で、バネが伸び縮みを繰り返す中でバルブスプリングが破損(疲労破壊)してしまい、
異音がしたり、エンジンが故障したりしていたという。
品質保証本部長を務める大崎篤常務執行役員は、「途中、材質の強度を高めたり、製造の精度を上げたりと対応したが、原因究明とリコール判断に時間を要してしまった」と話す。

スバルにバルブスプリングを納入している日本発条は「部品そのものに問題があるというわけではない」(広報)と話す。

それでは何が問題だったのか。自動車工学が専門の早稲田大学の大聖泰弘名誉教授は、「材質分析や耐久テストの過程で、部品・素材サプライヤーとのすり合わせが不十分だった可能性がある」と見ている。
問題がわかっていたのならば、サービスキャンペーンや自主回収でもっと早く手を打つこともできたはずだ。