米中間選挙、フロリダ州の集計が混迷 再集計の可能性も
2018年11月11日00時01分
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 米中間選挙は投開票から3日経った9日も、複数の激戦区で集計が続いた。2年後の大統領選でも勝敗の鍵を握るフロリダ州では、上院選と州知事選の双方で共和党が勝利を宣言したが、未集計の票が見つかり民主党が差を縮める。再集計の可能性が高まるなど、異常事態に陥っている。
 上院選では、民主現職のネルソン氏と州知事からくら替えした共和のスコット氏が戦った。スコット氏は6日に勝利を宣言してトランプ氏から祝福の電話を受けた。州知事選でも共和の候補がリードし、民主の候補は敗北を宣言した。
 しかし、州で2番目に人口の多いブロワード郡で集計が難航し、いずれの選挙でも民主が急速に差を縮める。9日夜の時点で上院選はスコット氏が50・09%、ネルソン氏が49・91%で0・18ポイント差。州知事選も共和候補が49・61%、民主候補が49・17%で0・44ポイント差となっている。
 同州では機械による集計で差が0・25ポイント以下だと、手作業による再集計が義務付けられており、確定までにはさらに時間がかかる恐れがある。この状況に、州知事でもあるスコット氏は8日、「ミステリーだ。捜査当局の調査を求める」と主張した。トランプ氏もツイッターで「捜査当局が新たな不正行為を調査している」などと投稿。9日も記者団に、根拠を示さずに民主が意図的に詐欺行為を行ったなどと訴えたが、同州の捜査当局は、不正行為は認められなかったとして調査を打ち切っている。

 このほか、アリゾナ州の上院選では、郵便による投票分が多く、集計に時間がかかっている。9日夜現在、民主の候補が49・34%、共和の候補が48・33%と接戦になっている。(ワシントン=土佐茂生)