https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181114/k10011710691000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_042

金の密輸 罰金などの処分件数 過去最高を更新
2018年11月14日 18時55分

ことし6月末までの1年間に、日本に金を密輸しようとして摘発され、罰金などの処分を受けた件数は、前の年の1.5倍に上り過去最高を更新しました。

財務省の発表によりますと、ことし6月末までの1年間に、日本に金を密輸しようとして税関で摘発され、罰金の支払いなどの処分を受けた件数は720件でした。

これは前の年の1.5倍に上り過去最高となりました。
これらの事案で密輸しようとした金の量は、合わせておよそ4トンでした。

処分件数の増加について財務省は、航空運賃の下落傾向が続き、旅行客を装って、持ち込みやすくなっているためではないかとしています。

密輸した金を国内で売りさばけば、本来は持ち込んだ際に支払うべき消費税に相当する額の支払いを免れ、利ざやとして不正に得られます。

来年10月の消費増税で、不正に得られる利ざやは増えることになり、財務省では密輸が増えるおそれもあるとして、航空貨物の検査をより厳しくするなど、警戒を強めることにしています。

また、密輸された金が、国内の流通経路に乗った結果、海外への金の輸出を手がける大手商社に転売されているケースもあり、財務省は商社に対して、出どころを確認するよう要請しています。