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逮捕の投資グループ 捜査免れるため仮想通貨で受け取りか
2018年11月14日 19時39分

国に無登録で投資を募っていたとして8人が逮捕された事件で、このグループは顧客からの出資のほとんどを、現金ではなく仮想通貨で受け取っていたことが、警視庁への取材でわかりました。警視庁は法律で規制の対象になっていない仮想通貨で受け取ることで捜査を免れようとした疑いがあるとみて調べています。

「SENER」という投資グループの関係者で会社役員の柴田千成(46)容疑者ら8人は、去年、国に無登録で9人から2900万円余りを集めたとして、金融商品取引法違反の疑いで逮捕されました。

これまでの調べで柴田容疑者らは全国各地でセミナーを開催し、「ひと月に最大20%の収益が得られる」などとして勧誘を繰り返していたということですが、顧客からの出資のほとんどを、現金ではなく仮想通貨のビットコインで受け取っていたことが、警視庁への取材でわかりました。

仮想通貨は、法律で規制の対象となる現金や有価証券に原則当たらないということです。

グループが受け取ったビットコインはおよそ80億円分に上るとみられ、警視庁は、現金ではなく仮想通貨で受け取ることで捜査を免れようとした疑いがあるとみて調べています。

700万円を投資した男性は

およそ700万円を投資したという50代の男性は、何度も説明を受けるうちに話を信じてしまったと言います。

男性は「そんなにいい話が本当にあるのかと思ったが、大手銀行からの信用もあり、安全な投資によって結果を出していると聞いて、そんなものなのかなと思ってしまった」と話しています。

指定された口座に現金を振り込むとIDとパスワードが送られてきて、会員専用のページにアクセスできたということですが、その後、現金を引き出すことはできなかったということです。

男性は「現金を引き出そうと手続きをしたが監査が入ったという連絡があり、一切お金の引き出しができなくなった。途方にくれている」と話していました。