韓国の7人組グループ「BTS」(防弾少年団)のメンバーがキノコ雲が印刷されたTシャツを着用して批判を浴び、謝罪した。原爆投下をめぐる各国との溝は深い。乗り越えるには、どうしたらいいのか。

 「原爆被害者の方々を意図しないまま傷つけたこと、アーティストと原爆のイメージが重なるように見えたことで不快感を与えたことについて、心から謝罪します」。BTSの事務所は13日、公式ツイッターなどで謝罪した。
BTSは2013年にデビュー。米国ではビルボード・アルバムチャートでK―POPとして初めて1位になるなど世界的に人気があり、現在日本でもツアー中だが、原爆Tシャツ着用で、テレビ朝日の音楽番組への出演がとりやめに。
ナチスを連想させる旗をコンサートで使っていたことなども判明し、ツイッターなどで激しい批判が起きた。

 だが、韓国メディアの受け止めは異なる。東亜日報は12日付朝刊で「(徴用工)判決に文化報復する稚拙な日本」とする社説を掲載。中央日報も同日、「Tシャツは昨年着ていた話。判決に対する日本政府の激しい反発と無関係ではない」とする記事を掲載した。

 静岡県立大の小針進教授(韓国社会論)は「日本側は、おかしなことはおかしいと事実に基づいて対応する姿勢が必要。
それが日韓両国の過剰反応を抑え、長い目で関係の構築にもつながる」と話す。「韓国社会では、植民地支配をした日本に対しては何を言っても許されるという雰囲気がいまだに根強く、メディアの論調もそれを再生産させてきた」

 特に、原爆をめぐる認識のずれは今に始まったことではない。

 NGO「ピースボート」共同代表で、昨年ノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の国際運営委員の川崎哲さんは、世界一周の船旅で毎年被爆者による証言会を開いているが、中国や韓国の参加者からは、
「日本の加害をどう思うか」という質問が必ず出る、という。「『原爆は絶対悪』という日本の常識は、中韓ですんなり受け入れられないことがある。
どこの国にとっても、核兵器は人道に反した絶対悪、という認識を伝える努力が必要だ」

 考え方の相違は韓国だけではな…

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