油圧機器メーカーKYBは15日、免震・制振装置の検査データ改ざんを巡り、既に判明している手法とは別の手法で改ざんが行われた疑いがあると発表した。これまで、不正やその疑いのある装置が使われている物件は974件と公表していたが、さらに増える可能性がある。

 KYBは、2000年以降に装置の検査結果が基準を逸脱した場合に、データを改ざんして許容範囲に収めていたことが判明している。これまでは一つの手法を用いてデータを改ざんしていたとしていたが、07年以降は別の手法を併用してデータ改ざんが行われていた疑いが、外部調査委員会の聞き取り調査で新たに判明した。

 KYBは14日に国土交通省に、追加の調査が必要となったと報告した。KYB製の免震・制振装置が出荷された物件数は計1404件。引き続き調査を実施し、詳細が判明次第、事実関係を公表するという。【松本尚也】

毎日新聞2018年11月15日 23時24分(最終更新 11月16日 01時57分)
https://mainichi.jp/articles/20181116/k00/00m/040/151000c