2018年11月17日 6時25分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181117/k10011714061000.html
アメリカのCNNテレビが、トランプ大統領と記者会見で口論になった記者のホワイトハウスへの入館証を無効にされたのは不当だと訴えている問題で、連邦地方裁判所は訴えを暫定的に認め、トランプ政権に入館証を返還するよう命じる仮処分の決定を出しました。

CNNテレビは、トランプ大統領の記者会見で口論になったアコスタ記者の入館証をホワイトハウスが無効にしたのは、報道の自由を侵害し、適正な手続きもとっていないとして、トランプ政権を相手取り入館証の返還などを求める訴えを起こしています。

訴えを審議する首都ワシントンの連邦地方裁判所は16日、「適正な手続きが取られていない」としてCNNの主張を暫定的に認め、ホワイトハウスに対し、記者に入館証の返還を命じる仮処分の決定を出しました。

決定を受けてCNNは「裁判所の判断に満足しており、今後、最終的な決定として同様の判断が出されることを期待する」とコメントしています。

一方、トランプ大統領は記者団に対し、「私は、報道の自由を誰よりも重んじているが、記者はホワイトハウスにいるときは敬意を持った言動をしなければならない。私はいつでも記者会見を打ち切ることができるが、そうすると他のメディアは満足しないだろう」と話しました。

トランプ大統領は、自分に批判的なメディアを「フェイクニュース」や「国民の敵」などと呼んで敵視しているのに対して、ホワイトハウスを取材するメディアで作る記者会は裁判でCNNを支援しており、大統領とメディアの対立は一層激しくなっています。