http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3527716.htm

APEC閉幕、首脳宣言の採択を初めて断念
2018/11/18

 パプアニューギニアで開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議は18日、閉幕しました。通商政策をめぐるアメリカと中国の対立を受け、首脳宣言の採択はできませんでした。

 議長国パプアニューギニアのオニール首相は、APECの首脳宣言の採択を断念すると明らかにしました。

 採択の断念はAPEC首脳会議発足後初めてで、オニール首相は、合意できなった理由についてWTO改革問題などを挙げました。

 今回のAPECは「自由貿易の推進」などがテーマでしたが、一連の会議では、貿易摩擦を繰り広げるアメリカと中国が激しく対立。中国外務省によりますと、習近平国家主席は首脳会議でアメリカを念頭に、「保護主義と一国主義が台頭し、多角的貿易体制が打撃を受けている」とトランプ政権を批判、自由貿易体制を維持していく考えを強調したということです。

 首脳宣言の文言についても激しい攻防が繰り広げられたとみられますが、議長国のパプアニューギニアが米中の板挟みになる中で、議論をリードできたとは言い難く、結局、採択を断念せざるを得なくなったかたちです。