《7月20日、女性技能実習生の部屋のベッドと台所の間の通路に座り込み、通りかかった私のスカートを突然下に引っ張りました》

《8月4日、浴室の外に立ち、シャワーを浴びている私に対し、“一緒にシャワー浴びたい”と声をかけました》

《11月4日、私が作業しているとき、後方から私に近づき、振り返った私の胸を口で触り、手で私の尻を触ってきました》

 これらの被害を受けたリンさんは良作さんの姿を見るたびに恐怖を感じ、夜は安心して眠れなくなったという。セクハラはリンさん以外にも及んだ。

《'14年6月10日、良作さんはメロン包装用の網を広げて同僚の女性技能実習生の胸に押し付け、彼女が嫌がるとズボンの外から自分の性器のあたりにメロン包装用の網を掛け、女性技能実習生にみせてきました》

《7月12日、女子寮に入ってきて、懐中電灯で同僚の女性技能実習生の胸に光を当てたり、テーブルの下から彼女のスカートの中に光を当てて中を見て、周囲にも見るように呼び掛けるなどしました》

 度重なるセクハラに耐えかねたとするリンさんは、'14年8月、技能実習生の監理団体に相談。しかし、問題に真摯に向き合ってくれず、同年12月5日にリンさんは勤務地の変更を告げられ、翌'15年の1月17日、監理団体が所有するアパートに無理やり移動させられて以降、仕事ができなくなったという。3月19日、岐阜の労働組合外国人支部に保護された。

 以上がリンさんが裁判で訴えたセクハラの一部始終だ。