東京都が運行する都営バスはことし4月に実施した今年度のダイヤ改正で全路線の3割近くにあたる36路線で減便を実施していたことが分かりました。この中には、都心の渋谷や池袋などを発着するいわゆる黒字路線も含まれていて、東京都は「常態化する運行の遅れを解消するための運転手の増員が難しいため」などとしています。

東京都交通局によりますと、ことし4月に実施した今年度のダイヤ改正では、全体の129路線のうち、3割近くにあたる36の路線でバスの運行本数を減らす「減便」を実施していたことが分かりました。

この中には、都心の渋谷と新橋の間や、池袋と浅草の間の路線など、いわゆる黒字路線も含まれていて、その数は15路線にのぼるということです。

その理由について東京都は、常態化している運行の遅れを解消することや、それに伴う運転手の増員が難しいことなどをあげています。

東京都ではこうした理由で平成28年度から減便を進めていますが、今年度のダイヤ改正での減便が最も対象路線が多くなったということです。

東京都交通局は「運行の遅れの解消を進めるにはさらなる運転手の増員が必要だが、難しいため、減便に踏み切らざるを得なかった。路線全体の3分の2が赤字となる中、黒字路線はなんとか維持したいと思いやりくりをしてきたが難しくなった」としています。

2018年11月30日 14時46分
NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181130/k10011729611000.html