>>1
フランスの水のグローバル企業は

https://www.jiwet.or.jp/quarterly/n006/pdf/n006-008.pdf
大統領がセールスマン

ご存じのように,海外では水ビジネスを国策としてやっていまして,
フランスなどは大統領がセールスマンをしています。
以前,東京都が朝霞浄水場をつくる時にフランス大統領から
都知事に要望書とカタログが送られてきて,
しかも具体的な提案まで書いてあったそうです。
横浜の川井浄水場PFIの件でも,フランス大使館が水のセ
ミナーを開いたりと,こういう外交努力をしているわけです。


これらの企業と日本の企業の基本的な違いは,日本の企業は物を売って,
その時にお金をいただくわけですが,
彼らのビジネスはあくまでも「オペレーションとメンテナンスのサービス提供」
でして,10年とか20年,あるいは50年という長期契約で日銭として利益を
上げています。

スエズ社は,90年代中南米でムダな投資をしまして,その負債を切り捨てたんですけれども,
2006年にイタリアのエネル社という電力会社から敵対的買収をかけられました。
そのときにシラク大統領とドビルバン首相が「フランス企業を守れ」ということで
ガス・デ・フランス「GDF」と合併させようとしたんです。
ところが,民間企業と役所との合併ですから,労働問題などがあって結局保留になりました。
しかしサルコジ新大統領によって合併が進められ今年の7月22日パリ株式市場に
ガス・デ・スエズとスエズ・エンバイロメントとして上場しました。
このスエズ・エンバイロメントは売上高1兆9,000億円,従業員6万2,000人の巨大企業です。