鴨川側から見た京都市立芸術大A地区の外観イメージ図。東山や鴨川の流れとの調和を意識し、建物全ての屋根は連続的に曲線を描く=京都市提供
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高倉塩小路交差点から見た京都市芸大C地区の外観イメージ図。手前の建物に音楽ホール、左奥の建物にはギャラリーや図書館が入る予定=京都市提供
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京都市立芸術大などの移転校舎配置図
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 京都市は30日、2023年に西京区から京都駅東側の崇仁地域(下京区)に移転開設予定の市立芸術大の基本設計や外観イメージを公表した。3地区(A〜C)の延べ3万4600平方メートルの敷地に、地上3〜7階建ての計9棟の校舎などを建設予定。音楽ホールやギャラリーもあり、地域との交流やにぎわいを創造する文化芸術拠点としたい考えだ。【飼手勇介】

 市は市営住宅などの跡地に市立芸大を移転すると14年に発表。部落差別に苦しんだ崇仁地域を、「文化芸術都市」の新たなシンボルゾーンにしようと計画を進めてきた。基本設計は受託した5社が共同で約1年かけてまとめた。

 鴨川沿いのA地区には、中京区から移転する市立銅駝美術工芸高校の校舎や市立芸大の工房などを建設。高校と大学の建物を2階の連絡通路でつなげ、高校生が芸大生の制作風景に触れやすいよう工夫した。

 中間のB地区には学外からも利用できる食堂を配置。高瀬川沿いには通行人からも創作活動が見えるよう設計した実技室や交流スペースも造る。

 京都駅側のC地区にはピアノや弦楽など音楽学部のレッスン室や美術学部の制作室を建設。約800席の音楽ホール兼講堂やギャラリー、図書館を整備する。全ての建物は東山や鴨川との調和を意識した曲線的な屋根でデザインされている。

 概算の事業費は、市立芸大が約250億円、銅駝美術工芸高が約30億円。両校併せた敷地面積は半減するが、延べ床面積は1・6倍の約7万7100平方メートルに増える。19年度までに詳細な実施設計をまとめ、20年度に着工、23年度に開設の予定。

毎日新聞 2018年12月1日
https://mainichi.jp/articles/20181201/ddl/k26/100/377000c?inb=ra