毎日新聞 2018年12月4日 17時11分(最終更新 12月4日 17時11分)

 滋賀県草津市で今年8月、同市の中川直さん(当時69歳)の切断された遺体が見つかった事件で、死体遺棄罪などで起訴された飲食店経営、杠共芳(ゆずりは・ともよし)被告(68)=同県守山市=の自宅兼店舗から、中川さんとは別の人物の骨のかけらが見つかっていたことが4日、捜査関係者への取材で明らかになった。県警は身元の特定を進めるとともに、事件性の有無を調べている。

 捜査関係者などによると、骨片は数ミリ〜数センチ程度で、今年9月に杠被告の自宅兼店舗を家宅捜索中、排水溝の中から見つかった。死後数年が経過しているとみられ、DNA型鑑定で中川さんのものではないことが分かったという。

 一方、草津市に近い同県近江八幡市などの琵琶湖岸では2008年、同県野洲市の職業不詳、川本秀行さん(当時39歳)が遺体で見つかっている。捜査関係者や杠被告の知人によると、杠被告と川本さんは同じ建設現場で働き、一時は同県栗東市内のマンションで共同生活をするなど交友があったが、骨片は川本さんのものでもないという。

 杠被告は今年8月6〜9日ごろ、中川さんの遺体を切断し、草津市内の排水路などに遺棄したとして、死体損壊と死体遺棄の罪で起訴された。杠被告は否認しているという。【小西雄介、諸隈美紗稀】

https://mainichi.jp/articles/20181204/k00/00m/040/150000c