ロシア極東開発を統括するトルトネフ副首相は10日、北方領土問題について「プーチン大統領と安倍晋三首相は、島の引き渡しについて一度も議論していない。協議しているのは、共同経済活動についてだ」と述べた。タス通信が同日報じた。

 11月に両首脳が色丹島と歯舞群島の引き渡しを明記した日ソ共同宣言を基礎に平和条約締結交渉を加速させることで合意したことを受け、サハリン州では2島引き渡しに反対する運動が活発化している。トルトネフ氏の発言は、領土問題で妥協しない姿勢を国内向けに改めて示す狙いがありそうだ。

 平和条約交渉を巡っては、ラブロフ外相が7日「第2次大戦の結果を認めることが絶対的な第一歩だ」と述べるなど、ロシア側の強硬な発言が相次いでいる。(共同)

2018.12.11 11:45|
産経ニュース
https://www.sankei.com/world/news/181211/wor1812110021-n1.html
https://www.sankei.com/images/news/181211/wor1812110021-p1.jpg