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ことし犠牲のジャーナリスト63人 半数以上が意図的に襲撃
2018年12月19日 0時08分

政府に批判的だったサウジアラビア人のジャーナリストが殺害されたのをはじめ、ことしは、世界で63人のジャーナリストが命を落としました。

フランスのパリに本部がある「国境なき記者団」がまとめた報告書によりますと、ことし1月から今月1日までに世界で、取材活動に関連して命を落としたジャーナリストは63人に上り、去年より8人増えました。

死亡した国は、多い順にアフガニスタンで15人、シリアで11人、メキシコで9人、イエメンで8人などとなっています。

死亡した状況を見ますと、サウジアラビア政府に批判的な記事を書いていたジャマル・カショギ氏が殺害された事件や、アメリカの新聞社で報道に不満を持った男によって4人の記者が殺害された事件など、ジャーナリストが意図的に狙われたケースが全体の半数以上を占めています。

また、刑務所で拘束されているジャーナリストは348人に上り、この中には、ミャンマーで少数民族の迫害問題を取材していた記者2人も含まれています。

国境なき記者団は「政治家などがジャーナリストに向ける憎悪の感情やことばが悲劇的な結果につながっている。暴力を正当化する表現が日々、ジャーナリズムと民主主義をむしばんでいる」と現状に懸念を示しています。