名古屋市は18日、名古屋市国際展示場(同市港区、ポートメッセなごや)の第2、第3展示館について、展示面積を拡張して2026年度の開業をめざす考えを示した。平屋構造の両館を2階建てなど複層構造にすることを検討する。移転拡張して22年10月に開業する新第1展示館も含め、展示面積を6万平方メートルまで広げる。

同日、市議会の経済水道委員会で表明した。ポートメッセなごやは名古屋港の金城ふ頭にあり、3つの展示館で構成する。3館の合計展示面積は約3万4千平方メートル。最も大きい第1展示館(約1万4千平方メートル)は金城ふ頭駅前に移転し、約2万平方メートルに拡張することが決まっている。

第1展示館の跡地は隣接するテーマパーク「レゴランド・ジャパン」が借り受ける。市は第2、第3展示館についてポートメッセの空きスペースなどを活用し、建て替える方針。第2、第3展示館は一斉に建て替えず、段階的に再整備する。

第2、第3展示館の再整備ではPFI(民間資金を活用した社会資本整備)の活用を視野に入れる。民間資金を取り入れ、事業費抑制を狙う。19年度から具体的な整備構想を策定し、23年度にも新館の設計に着手したい考えだ。

市はポートメッセ全体の展示面積が6万平方メートルとなり稼働率が7割となった場合、年間で約1400億円の経済波及効果が出ると推計する。その後は需要動向などを勘案し、展示面積を8万平方メートルまで広げるかどうかを検討する。

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