☆ 韓ネタスレです

釜山市沙上区にある靴メーカーの建物のガラス窓に工場売却を知らせるステッカーが張られた。
建物の1階には生産設備が見当たらず、出荷待ちの靴だけが箱に入った状態で置かれていた。

同社関係者は「最低賃金が上昇し、借入金の利息も返済が難しくなった。10月から韓国国内の工場を閉鎖し、ベトナム工場だけ稼働している」と説明した。
同社は韓国工場の閉鎖に伴い、従業員約160人に退職勧告を行った。

靴、繊維、造船機材、自動車部品、玩具などの分野の中小製造業者は、最低賃金引き上げで経営が急激に苦しくなっている。
最低賃金が今年16.4%上昇したのに続き、来年1月にはさらに10.9%上昇する予定で、人件費負担に持ちこたえられない中小企業が廃業に追い込まれている。
現場で取材した製造業者の経営者は「最低賃金引き上げには到底持ちこたえられない」と話した。

中小企業の資金繰りも自転車操業状態だ。
信用度が低いため、銀行に融資を断られた中小企業は金利が高いノンバンク(第2金融圏)から事業資金を借り入れている。

韓国銀行の経済統計によると、8月末現在でノンバンクによる中小企業向けの貸出残高は137兆4280億ウォン(約13兆7900億円)で、前年同期(102兆1068億ウォン)に比べ34.59%も増えた。
統計を取り始めた2013年以降で最高だ。
現在集計中の9−11月の融資の伸びを想定すると、貸出残高は140兆ウォンを超えたとみられる。

最低賃金引き上げを受け、海外に脱出する中小企業も相次いでいる。
韓国輸出入銀行によると、中小企業の海外投資額は今年1−9月に74億2571万ドル(約8,420億円)となり、過去最高を更新。
既に昨年通年の投資額を上回った。

年初以降、四半期ごとに投資額は膨らんでいる。
最低賃金引き上げに伴う製造業の空洞化がますます鮮明になってきた。

延世大経済学部の成太胤(ソン・テユン)教授は「中小企業の設備投資が増えてもいないのに、ノンバンクによる融資が増えるというのは、企業が人件費を含む存続資金を調達しているためとみられる」とした上で、「経済体質の改善なく、最低賃金だけを引き上げれば、中小企業の韓国離れが加速することになる」と懸念を示した。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/21/2018122180048.html