北朝鮮漁船の違法操業の影響などによる不漁のため、石川県漁協に所属する中型イカ釣り船は、漁期を1か月残して今シーズンのスルメイカ漁の打ち切りを決めました。

能登町小木港は、国内有数のスルメイカ漁の拠点で、県漁協に所属する中型イカ釣り船15隻のうち7隻が23日から続々と戻り、水揚げや船内の道具を片づける作業を進めています。

県漁協小木支所によりますと、今シーズン、小木港のスルメイカの水揚げは北朝鮮漁船の違法操業などの影響で、過去最低だった去年の3800トンの3分の2程度にとどまる見通しだということです。

このため、これ以上操業しても水揚げが期待できないとして、来年1月までの漁期を1か月残して今シーズンの漁の打ち切りを決めたということです。

第六十八栄成丸の鈴木正利船長は「この漁獲量では生活できない。国は違法操業の漁船を拿捕(だほ)するなど厳しい対応をしてほしい」と話していました。

また、一部の漁船は、来シーズンは日本海での漁が厳しいことから、太平洋のハワイ沖での遠洋漁業を検討しているということです。

石川県漁協小木支所総務部の神谷洋志郎部長役は「遠洋漁業は日本海より年間の漁獲量が減るが漁師たちの苦肉の策だ」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181225/k10011759441000.html
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