小売りの現場で、個人消費の動向に変調の兆しが見えている。百貨店などを支えていた訪日外国人の消費は、一部店舗で鈍化し始めた。年末から続く株安も懸念材料となっている。こうした中で、年間の消費を占うとされる今年の初売り商戦は、明暗が分かれた。

 三越日本橋本店は2日からの初売りで、売上高が目標を10%以上も上回る好調な出足となった。開店時の行列も約5000人と前年より3割増えた。冬物セールの開始日を7年ぶりに初売りと同じタイミングに合わせたことで、「初売りと冬物セールとの相乗効果が出た」(広報)という。

 「平成最後の初売り」を前面に打ち出した福袋も好調だった。ビックカメラはデジタルカメラが主流の中で、十数年前に発売されたフィルムカメラをあえて福袋に入れた。こうした戦略が当たり、1月1日の福袋の売上高は、前年比1割増となった。

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