根を地面から引き抜くとすさまじい悲鳴を上げ、その声を聞いた人間は命を落とすという伝説のある植物「マンドラゴラ」が、兵庫県南あわじ市八木養宜上の農業公園「淡路ファームパーク・イングランドの丘」で花を咲かせ話題を呼んでいる。(赤松沙和)
 マンドラゴラは、ナス科マンドラゴラ属で、地中海沿岸地方などが原産。人間が四肢を広げたような奇妙な太い根には、幻覚や幻聴などを引き起こす神経毒を持つ。伝説や物語などでは魔術や錬金術の材料として登場し、小説や映画で人気の「ハリー・ポッター」シリーズでは、薬草学の授業で耳当てをしながら植え替えられる場面が有名だ。

 同園では、10年ほど前から栽培しており、昨年初めて開花。今年もつぼみを付け、薄紫色の小さくかわいらしい花が1月中旬ごろまで順次咲くという。

 マンドラゴラは、「悪魔の爪」と呼ばれる食虫植物「イビセラ・ルテア」の実や、竜のような姿をした多肉植物「セロペギア・ボッセリ」など、不思議な植物とともにコアラ館の入り口に展示。担当する後藤敦さん(36)は「不気味なイメージとは異なるマンドラゴラのかれんな花を楽しんでもらえたら」と話している。

 午前10時〜午後5時。大人800円など。同園

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