パーソルキャリア(東京・千代田)が15日発表した2018年12月の中途採用の求人倍率は前年同月比0.38ポイント低い2.49倍だった。売り手市場を映し、転職希望者の増加が求人増のペースを上回った。求人はIT(情報技術)企業とメーカーのエンジニア経験者を中心に高水準だが、エンジニアや営業で膨らんでいた未経験者の採用は一服傾向だ。

求人数は同5.5%増、転職希望者は同21.6%増だった。12月は株価下落などで経済の先行き不透明感が高まったが「人手不足は解消されず、採用に慎重になる動きはまだない」(転職サイト「doda」の大浦征也編集長)。

求人数の伸びが大きいのはIT・通信業界(同11.5%増)とメーカー(同14.8%増)。自動車メーカーによる生産技術者の求人が活発で「経験者の採用は19年も増加が続きそうだ」(同)。

リクルートキャリア(同)が同日発表した中途求人倍率は同0.27ポイント低い1.65倍だった。転職希望者は同39.1%、求人数は19.5%増えた。求人はシステムエンジニア(同36.5%増)などの伸びが大きかった。「新決済システムの構築向けの求人が増えている」(同社)という。

2019/1/15 13:40
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40005610V10C19A1QM8000/